三角形の主な種類は、辺の長さまたは角の大きさにもとづいて分類されます。辺による分類では、正三角形・二等辺三角形・不等辺三角形があります。角による分類では、鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角形があります。
1つの三角形には、ふつうそれぞれの分類から1つずつ名前がつきます。たとえば、二等辺三角形であり鈍角三角形でもある場合や、不等辺三角形であり直角三角形でもある場合があります。これが「三角形の種類」を考えるときの大事なポイントです。
辺の長さによる三角形の種類
正三角形
正三角形は、3辺の長さがすべて等しい三角形です。ユークリッド幾何では、このことから3つの角もすべて等しくなり、各角は です。
3つの角がすべて 未満なので、正三角形は必ず鋭角三角形でもあります。
二等辺三角形
二等辺三角形は、少なくとも2辺の長さが等しい三角形です。その等しい辺に向かい合う角も等しくなります。
二等辺三角形は、必ずしも鋭角三角形とは限りません。角の大きさによって、鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角形のいずれにもなります。
不等辺三角形
不等辺三角形は、3辺の長さがすべて異なる三角形です。ユークリッド幾何では、3つの角の大きさもすべて異なります。
二等辺三角形と同じように、不等辺三角形も鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角形のいずれにもなりえます。
角の大きさによる三角形の種類
鋭角三角形
鋭角三角形は、3つの角がすべて 未満の三角形です。
直角三角形
直角三角形は、1つの角がちょうど の三角形です。
鈍角三角形
鈍角三角形は、1つの角が より大きい三角形です。三角形の内角の和は なので、鈍角は1つしかありえません。
辺の長さから三角形を分類する方法
3辺の長さだけがわかっているなら、まずそれらで本当に三角形が作れるかを確かめます。三角不等式より、どの2辺の長さの和も残りの1辺より大きくなければなりません。
そのあとで、いちばん長い辺を とします。そして、残りの2辺を , として、 と を比べます。
この比較が使えるのは、辺の長さが三角不等式を満たしたあとだけです。
例題:, , を分類する
ある三角形の辺の長さが , , だとします。
まず、三角形として成り立つかを確認します。
したがって、これらの長さで三角形を作ることができます。次に、辺による分類をします。2辺が等しいので、この三角形は 二等辺三角形 です。
次に、角による分類をします。いちばん長い辺は なので、次を比べます。
そして
なので、この三角形は 鈍角三角形 です。
したがって、完全な分類は 鈍角二等辺三角形 です。
この例から、2つの分類方法を分けて考えるべき理由がわかります。「二等辺」は辺の性質を表し、「鈍角」は角の性質を表します。
三角形の種類を答えるときのよくある間違い
- 正三角形・二等辺三角形・不等辺三角形を、鋭角三角形・直角三角形・鈍角三角形と同じ種類のラベルだと考えてしまうこと。
- 正三角形が二等辺三角形にも含まれるかどうかは、使っている約束によることを忘れること。学校では、分類のために正三角形を別に扱うことがよくあります。
- 3つの長さで本当に三角形が作れるかを確かめる前に、不等辺三角形だと決めてしまうこと。
- 二等辺三角形は必ず鋭角三角形だと思い込むこと。そうではありません。
- いちばん長い辺を先に確認せずに、三平方の定理の比較を使ってしまうこと。
こうした三角形の分類が役立つ場面
三角形の種類は、幾何、三角比、図形の問題などでよく出てきます。分類がわかると、どの性質や解法を使うとよいか判断しやすくなります。
たとえば、直角三角形なら三平方の定理をそのまま使えます。二等辺三角形なら、等しい角による対称性が使えます。不等辺三角形では、等しい辺を利用する近道がないので、より一般的な方法が必要になることが多いです。
似た問題に挑戦してみよう
辺の長さが , , の三角形を分類してみましょう。まず辺による種類を決め、そのあと平方の比較で角による種類を決めます。さらに、いちばん長い辺を に変えると、分類のどの部分が変わるかも考えてみましょう。