分数のかけ算は、分子どうしをかけ、分母どうしをかけ、できれば結果を約分します。通分は必要ありません。たとえば、32×43=21 です。
ba×dc=bdac
このルールは b=0 と d=0 を前提としています。わかりやすく言うと、分数のかけ算は「ある分数の何分のいくつ」を求めることが多いです。
なぜ分数のかけ算は「〜の」を意味するのか
いちばんつかみやすい考え方は、かけ算を「〜の」と読むことです。たとえば、32×43 は「43 の 32」という意味です。
全体の 43 があって、その量のさらに 32 をとるなら、結果は 43 より小さくなるはずです。実際に、かけ算のルールでもその通りの結果になります。
例題:32×43
次を求めます。
32×43
ステップ1:分子どうしをかけます。
2×3=6
ステップ2:分母どうしをかけます。
3×4=12
したがって、
32×43=126
これを約分すると、
126=21
よって、43 の 32 は 21 です。もとの量がすでに 1 より小さいので、その一部をとる答えがさらに小さくなるのは自然です。
また、かける前に分子と分母の 3 を約分できることにも気づけます。すると、同じ答えをもっと速く求められます。
32×43=12×41=42=21
この近道が使えるのは、たし算やひき算ではなく、かけ算の中で共通因数を約分しているからです。
分数に整数をかける方法
一方の因数が整数なら、まず分母が 1 の分数に直します。
たとえば、
3×85=13×85=815
帯分数で表したいなら、
815=187
分数のかけ算でよくある間違い
たし算のルールを使ってしまう
次のように書いてしまうことがあります。
32×43=3+42+3
これはルールが違います。かけ算では、上どうし、下どうしをかけます。
先に通分しようとしてしまう
通分が必要なのは、分数をたしたりひいたりするときです。かけ算では必要ありません。すぐに分子どうし、分母どうしをかければ大丈夫です。
約分を忘れる
126 と 21 は同じ値を表しますが、21 のほうがより簡単な最終的な答えです。
間違った場面で約分してしまう
共通因数の約分が使えるのは、次のような積です。
32×43
次のようなたし算では使えません。
32+43
たし算には別のルールがあるからです。
分数のかけ算を使う場面
分数のかけ算は、「一部のさらに一部」を求めるときに出てきます。これは、レシピ、縮尺模型、連続する段階がある確率、単位変換などでよく使われます。
たとえば、レシピで牛乳を 43 カップ使い、そのレシピの 32 だけ作りたいなら、必要な牛乳は 32×43=21 カップです。
似た問題に挑戦してみよう
65×52 をやってみましょう。できるなら先に約分してからかけて、答えが自然かどうかも確かめてみてください。どちらも 1 より小さい正の分数なので、積もそれぞれの因数より小さくなるはずです。続けて別の例も見たいなら、次は分数のわり算を学んで、ルールがどう変わるか比べてみましょう。