分数のかけ算は、分子どうしをかけ、分母どうしをかけ、できれば結果を約分します。通分は必要ありません。たとえば、23×34=12\frac{2}{3} \times \frac{3}{4} = \frac{1}{2} です。

ab×cd=acbd\frac{a}{b} \times \frac{c}{d} = \frac{ac}{bd}

このルールは b0b \ne 0d0d \ne 0 を前提としています。わかりやすく言うと、分数のかけ算は「ある分数の何分のいくつ」を求めることが多いです。

なぜ分数のかけ算は「〜の」を意味するのか

いちばんつかみやすい考え方は、かけ算を「〜の」と読むことです。たとえば、23×34\frac{2}{3} \times \frac{3}{4} は「34\frac{3}{4}23\frac{2}{3}」という意味です。

全体の 34\frac{3}{4} があって、その量のさらに 23\frac{2}{3} をとるなら、結果は 34\frac{3}{4} より小さくなるはずです。実際に、かけ算のルールでもその通りの結果になります。

例題:23×34\frac{2}{3} \times \frac{3}{4}

次を求めます。

23×34\frac{2}{3} \times \frac{3}{4}

ステップ1:分子どうしをかけます。

2×3=62 \times 3 = 6

ステップ2:分母どうしをかけます。

3×4=123 \times 4 = 12

したがって、

23×34=612\frac{2}{3} \times \frac{3}{4} = \frac{6}{12}

これを約分すると、

612=12\frac{6}{12} = \frac{1}{2}

よって、34\frac{3}{4}23\frac{2}{3}12\frac{1}{2} です。もとの量がすでに 11 より小さいので、その一部をとる答えがさらに小さくなるのは自然です。

また、かける前に分子と分母の 33 を約分できることにも気づけます。すると、同じ答えをもっと速く求められます。

23×34=21×14=24=12\frac{2}{3} \times \frac{3}{4} = \frac{2}{1} \times \frac{1}{4} = \frac{2}{4} = \frac{1}{2}

この近道が使えるのは、たし算やひき算ではなく、かけ算の中で共通因数を約分しているからです。

分数に整数をかける方法

一方の因数が整数なら、まず分母が 11 の分数に直します。

たとえば、

3×58=31×58=1583 \times \frac{5}{8} = \frac{3}{1} \times \frac{5}{8} = \frac{15}{8}

帯分数で表したいなら、

158=178\frac{15}{8} = 1 \frac{7}{8}

分数のかけ算でよくある間違い

たし算のルールを使ってしまう

次のように書いてしまうことがあります。

23×34=2+33+4\frac{2}{3} \times \frac{3}{4} = \frac{2+3}{3+4}

これはルールが違います。かけ算では、上どうし、下どうしをかけます。

先に通分しようとしてしまう

通分が必要なのは、分数をたしたりひいたりするときです。かけ算では必要ありません。すぐに分子どうし、分母どうしをかければ大丈夫です。

約分を忘れる

612\frac{6}{12}12\frac{1}{2} は同じ値を表しますが、12\frac{1}{2} のほうがより簡単な最終的な答えです。

間違った場面で約分してしまう

共通因数の約分が使えるのは、次のような積です。

23×34\frac{2}{3} \times \frac{3}{4}

次のようなたし算では使えません。

23+34\frac{2}{3} + \frac{3}{4}

たし算には別のルールがあるからです。

分数のかけ算を使う場面

分数のかけ算は、「一部のさらに一部」を求めるときに出てきます。これは、レシピ、縮尺模型、連続する段階がある確率、単位変換などでよく使われます。

たとえば、レシピで牛乳を 34\frac{3}{4} カップ使い、そのレシピの 23\frac{2}{3} だけ作りたいなら、必要な牛乳は 23×34=12\frac{2}{3} \times \frac{3}{4} = \frac{1}{2} カップです。

似た問題に挑戦してみよう

56×25\frac{5}{6} \times \frac{2}{5} をやってみましょう。できるなら先に約分してからかけて、答えが自然かどうかも確かめてみてください。どちらも 11 より小さい正の分数なので、積もそれぞれの因数より小さくなるはずです。続けて別の例も見たいなら、次は分数のわり算を学んで、ルールがどう変わるか比べてみましょう。

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