分数の割り算は、最初の分数はそのままにして、割る数をひっくり返してかけます。このやり方は、割る数が 0 でない限り使えます。
たとえば、
この場合、答えは大きくなります。 で割るというのは、 の中に半分がいくつ入るかを考えることだからです。
一般に、
ただし、、、そして です。
分数の割り算のやり方
ひっくり返した分数を 逆数 といいます。 の逆数は です。これは分子と分母が入れ替わるからです。
次の手順で進めます。
- 最初の分数はそのままにします。
- 2つ目の分数、つまり割る数をひっくり返します。
- そのままかけます。
- 答えを簡単にします。
なぜひっくり返してかけるのか
ある数で割ることは、その数の乗法逆元をかけることと同じです。0 でない分数 の乗法逆元は です。なぜなら、
となるからです。したがって、 で割ることは をかけることと同じ結果になります。これはただ覚えるためのコツではなく、このルールが成り立つ理由です。
計算例:
まず、
最初の分数はそのままにして、割る数をひっくり返します。
かけると、
これを簡単にすると、
したがって、
これは言葉で考えても自然です。 「4分の3の中に2分の1はいくつ入るか」を考えると、答えは 個分です。
分数で割ると答えが大きくなることがある理由
割り算をすると数は小さくなると思う人が多いです。これは より大きい正の数で割るときには正しいですが、 より小さい正の分数で割るときには当てはまりません。
で割るときは、「半分がいくつあるか」を数えています。半分は 1 個分より小さいので、もとの量の中に 1 個より多く入ることがあります。だから は より大きくなります。
分数の割り算でよくあるミス
ひっくり返す分数を間違える
ひっくり返すのは 2つ目 の分数、つまり割る数だけです。最初の分数はそのままです。
0 の条件を忘れる
で割ることはできないので、割る数は 0 の分数であってはいけません。たとえば、 は定義されません。
分子どうし、分母どうしを割ってしまう
それは分数の割り算のルールではありません。割る数をひっくり返したあとで、分子どうし、分母どうしをかけます。
整数を分数に直し忘れる
整数が出てきたら、分母を にして書きます。たとえば、 は を意味します。
簡単な約分を見落とす
先にかけて最後に約分してもよいですが、かける前に共通因数を消したほうが楽なこともあります。計算が正しければ、どちらの方法でもかまいません。
分数の割り算を使う場面
分数の割り算は、測定、レシピ、単位量あたりの比較、拡大・縮小の問題などで出てきます。1つ分の大きさがわかっていて、それが全体の中にいくつ入るかを知りたいときは、分数の割り算が適切なモデルになることが多いです。
たとえば、1回分のレシピに牛乳を カップ使い、手元に カップあるとします。このとき「何回分作れるか」という問題は、
となります。片方が整数でも、これは分数の割り算です。
次に進む前の簡単なチェック
計算したあとで、答えの大きさが妥当かどうかを確認しましょう。
- より小さい正の分数で割るなら、答えは大きくなるはずです。
- より大きい正の数で割るなら、答えは小さくなるはずです。
これは計算の代わりにはなりませんが、ひっくり返す分数のミスや符号ミスに気づくのに役立ちます。
似た問題に挑戦してみよう
をやってみて、計算する前に答えが より小さいか大きいかを考えてみましょう。手順を別の例で確認したいなら、GPAI Solver で似た問題を解いてみてください。