波動方程式は、波が空間と時間の中でどのように変化するかを表します。波の速さが一定の標準的な1次元モデルでは、次の形になります。
ここで、 は波を表す量です。問題によっては、弦の変位、音の小さな圧力変化、あるいは別の波の振幅を意味します。
波動方程式の意味
左辺は、ある1点における波の値の時間方向の加速度を表しています。右辺は、波の形が空間的にどれだけ曲がっているかを表しています。
このつながりが中心的な考え方です。波の一部に曲がりがあると、その曲がりが擾乱の変化を決めるので、波の形が伝わっていきます。
1次元の波動方程式が成り立つとき
上の式は、あらゆる波にそのまま使える普遍的な公式ではありません。これは、波の速さが一定である1次元の場合によく使われる形なので、条件が重要です。
この式は、理想化した張った弦の小さな横波や、一様な媒質中での単純な音のモデルによく当てはまります。媒質が位置によって変化する場合、形状がもっと複雑な場合、あるいは運動を1次元でうまく近似できない場合には、通常は方程式の形も変わります。
例題:進行する正弦波を確かめる
次を考えます。
これは、振幅 、波数 、角周波数 をもつ、右向きに進む正弦波を表しています。
時間について2回微分すると、
位置について2回微分すると、
では、この2つの結果を波動方程式に代入します。
すると、
したがって、この正弦波が解になるのは、次の条件を満たすときだけです。
波の速さが正なら、これは
となります。
ここで覚えておきたい大事な確認はこれです。進行する正弦波はたしかに波動方程式を満たしますが、それは 、、 の関係が正しく一致している場合に限られます。
波動方程式でよくある間違い
- この単純な形を普遍的なものとして扱ってしまうこと。この式は、適切な1次元モデルで波の速さが一定であることを仮定しています。
- が位置と時間の両方に依存することを忘れること。だから偏微分が現れます。
- 波の進み方と媒質そのものの動きを混同すること。弦では、波の形は弦に沿って進みますが、各点は主に上下に動きます。
- どんな正弦波でも自動的に成り立つと思い込むこと。このモデルでは、パラメータは を満たさなければなりません。
波動方程式が使われる場面
波動方程式は、小さな擾乱が媒質や場の中を波のように伝わるときに現れます。初等物理では振動する弦や音で使われ、関連する形は電磁気学や物理学のほかの分野にも現れます。
似た確認をやってみよう
次を考えます。
について2回、 について2回微分してから、 のときに波動方程式を満たすかどうかを確かめてみてください。そのあと自分で少し変えて試したいなら、 を別の値に変えて、どの波の速さなら式が成り立つかを見てみましょう。