スネルの法則は、光線がある媒質から別の媒質へ進むときの屈折を表す公式です。2つの屈折率と1つの角度がわかれば、もう一方の角度を求められます。
ここで と は屈折率、 と は角度です。角度は面からではなく、法線から測ります。光が屈折率の大きい媒質に入ると法線側へ曲がり、屈折率の小さい媒質に入ると法線から離れる向きに曲がります。
同じ考え方で臨界角も説明できます。光が屈折率の大きい媒質から出発する場合、まだ屈折が起こる入射角には最大値があります。その角度を超えると、代わりに全反射が起こります。
スネルの法則の公式と角度の意味
スネルの法則は、幾何光学で光線が境界面に達して2つ目の媒質へ入るときに使います。簡単に言えば、媒質によって光の速さが異なるため、光線の進む向きが変わります。
順番は重要です。 と は出発する媒質に対応し、 と は2つ目の媒質に対応します。これを入れ替えると、物理的に別の状況になってしまいます。
光線がどちらに曲がるかを見分ける方法
多くの場合、計算する前に曲がる向きを予想できます。
- なら、 なので、光線は法線側へ曲がります。
- なら、 なので、屈折が起こる限り、光線は法線から離れる向きに曲がります。
この簡単な確認だけでも、数値結果を信じる前に多くの設定ミスを見つけられます。
臨界角:屈折が起こらなくなるとき
臨界角が存在するのは、光が屈折率の大きい媒質から屈折率の小さい媒質へ進む場合だけです。その角度では、屈折光は境界面に沿って進むので、 になります。
これをスネルの法則に代入すると、
したがって、
となります。
この公式が使えるのは のときだけです。 なら、その進行方向では臨界角は存在しないので、その場合は全反射は起こりません。
計算例:水から空気へ
光が水から空気へ進むとします。条件は
です。
まずスネルの法則を使います。
を使うと、
したがって、屈折角は約 です。これは入射角より大きくなっています。光が屈折率の大きい媒質から小さい媒質へ進み、法線から離れる向きに曲がるので、これは自然な結果です。
次に、同じ2つの媒質について臨界角を求めます。
なので、光線は空気中へ屈折します。もし入射角が約 より大きければ、この水から空気への設定では、代わりに全反射が起こります。
スネルの法則の問題でよくあるミス
- 角度を法線からではなく面から測ってしまう。
- 図を設定したあとで と を逆にしてしまう。
- 光はいつも法線側へ曲がると思い込む。
- 光が屈折率の大きい媒質へ入る場合なのに、出る場合の臨界角の公式を使ってしまう。
- の値が を超えても通常の屈折結果だと受け取り、全反射が起こるべき状況だと気づかない。
スネルの法則はどこで使うか
スネルの法則は、水面、ガラス板、プリズム、レンズ、光ファイバーなどを扱う基本的な光学の問題に現れます。また、水の中でストローが曲がって見える理由や、光ファイバーが光を閉じ込められる理由も説明できます。
初歩的な物理の問題では、光線が2つの媒質の境界を横切るとき、まず最初に使うべき道具がこの法則です。
類題に挑戦
光がガラス中から出発し、、空気へ で入るとします。まず臨界角を求め、そのあと入射角 で屈折が起こるか、それとも全反射になるかを判断してみましょう。