等差数列は、各項が毎回同じだけ変化する数列です。その一定の変化を公差といいます。等差級数は、等差数列の項を足し合わせた和です。

初項を a1a_1、公差を dd とすると、第 nn 項は

an=a1+(n1)da_n = a_1 + (n - 1)d

で表されます。

最初の nn 項の和を求めたいときは、

Sn=n2(a1+an)S_n = \frac{n}{2}(a_1 + a_n)

を使います。

この和の公式は、等差数列の最初の nn 項を足すときに使えます。まだ末項がわからない場合は、先に項の公式で ana_n を求めます。

等差数列の見分け方

数列が等差数列であるのは、隣り合う項の差が常に一定のときだけです。

たとえば、4,7,10,13,164, 7, 10, 13, 16 は各項が 33 ずつ増えているので等差数列です。つまり、公差は d=3d = 3 です。

一方で、5,9,14,205, 9, 14, 20 は等差数列ではありません。差が 445566 と変化しているからです。差が一定でないため、等差数列の公式は使えません。

等差数列と等差級数の違い

この違いは重要です。片方はある項を求める問題で、もう片方は合計を求める問題だからです。

等差数列は、並んだ数そのものです。等差級数は、その数列の項を足し合わせた結果です。

2,5,8,112, 5, 8, 11 では、数列は 2,5,8,112, 5, 8, 11 です。対応する級数は

2+5+8+11=262 + 5 + 8 + 11 = 26

となります。

例題:第 2020 項と最初の 2020 項の和を求める

次の等差数列を考えます。

5,8,11,14,17,5, 8, 11, 14, 17, \ldots

ここで、a1=5a_1 = 5d=3d = 3 です。

2020 項を求める

次を使います。

an=a1+(n1)da_n = a_1 + (n - 1)d

n=20n = 20 を代入すると、

a20=5+(201)(3)a_{20} = 5 + (20 - 1)(3) a20=5+57=62a_{20} = 5 + 57 = 62

したがって、第 2020 項は 6262 です。

最初の 2020 項の和を求める

次に、

Sn=n2(a1+an)S_n = \frac{n}{2}(a_1 + a_n)

を使います。

ここで、n=20n = 20a1=5a_1 = 5a20=62a_{20} = 62 です。

S20=202(5+62)S_{20} = \frac{20}{2}(5 + 62) S20=1067=670S_{20} = 10 \cdot 67 = 670

したがって、最初の 2020 項の和は 670670 です。

等差級数の公式が成り立つ理由

最初の項と最後の項の平均は、2番目の項と後ろから2番目の項の平均と同じです。この並び方は内側に向かってずっと続きます。等差数列では、そのような組の和はいつも同じになります。

そのため、和は

項数×初項と末項の平均\text{項数} \times \text{初項と末項の平均}

と書けます。

これを式にすると、

Sn=n2(a1+an)S_n = \frac{n}{2}(a_1 + a_n)

になります。

この考え方が使えるのは、項が等差数列になっている場合だけです。したがって、差が一定であることが重要です。

等差数列・等差級数の公式でよくあるミス

nndd を取り違える

nn は項の位置、または項数を表します。dd は一定の差である公差です。公式の中でそれぞれ役割が異なります。

(n1)(n - 1) を忘れる

項の公式は

an=a1+(n1)da_n = a_1 + (n - 1)d

であり、a1+nda_1 + nd ではありません。初項から第 nn 項までの増減は、n1n - 1 回しかないからです。

等差でない数列に和の公式を使う

差が一定でないなら、等差級数の和の公式は使えません。まず並び方を確認しましょう。

公差の符号を落とす

数列が減少しているなら、dd は負の数です。たとえば、12,9,6,312, 9, 6, 3 の公差は 33 ではなく 3-3 です。

等差数列と等差級数が使われる場面

等差数列は、ある量が各段階で一定量ずつ変化するときに現れます。たとえば、毎月同じ金額を貯金する場合、座席の列ごとに一定数ずつ増える場合、一次的な増加をもとにした代数の問題などがあります。

これは、変化が掛け算ではなく足し算で起こるときに役立ちます。各段階で同じ量を足すのではなく、同じ倍率を掛けているなら、それは等比数列です。

類題に挑戦してみよう

数列 18,15,12,9,18, 15, 12, 9, \ldots を使って、公差、第 1212 項、最初の 1212 項の和を求めてみましょう。

次の学習としておすすめなのは、同じ種類の問題を等比数列でも解いてみることです。一定の足し算ではなく、一定の掛け算になると何が変わるかを比べてみましょう。

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