比例式とは、2つの比が等しいことを表す方程式です。たとえば ab=cd\frac{a}{b} = \frac{c}{d} のような比例式で、b0b \ne 0 かつ d0d \ne 0 のときは、たすき掛けをして ad=bcad = bc とし、そのあとでより簡単な方程式を解けます。

ただし、この方法が使えるのは、本当に「1つの比が別の比に等しい」ときだけです。量が比例していなかったり、量の順序が入れ替わっていたりすると、たすき掛けをしても間違った結果になることがあります。

比例式とは

ab=cd\frac{a}{b} = \frac{c}{d}

比は、2つの量を決まった順序で比べるものです。たとえば 2:32:3 は、1つ目の量と2つ目の量を比べています。比例式は、ある比が別の比に等しいことを表します。

2:3=4:62:3 = 4:6

同じ内容を分数で書くこともできます。

23=46\frac{2}{3} = \frac{4}{6}

それぞれの比の第2項が 0 でないかぎり、この2つの表し方は同じ意味です。

たすき掛けが成り立つ理由

まず

ab=cd\frac{a}{b} = \frac{c}{d}

を考えます。ただし b0b \ne 0d0d \ne 0 です。両辺に bdbd をかけると、

bdab=bdcdbd \cdot \frac{a}{b} = bd \cdot \frac{c}{d}

となります。

分母が約分されるので、

ad=bcad = bc

が得られます。

これが、たすき掛けの考え方そのものです。これは別の特別な裏技ではありません。等しい分数の式の両辺に、同じ 0 でない量をかけているだけです。

比例式を順を追って解く

次を解きます。

35=x20\frac{3}{5} = \frac{x}{20}

たすき掛けをすると、

3×20=5x3 \times 20 = 5x

したがって

60=5x60 = 5x

です。

両辺を 55 で割ると、

x=12x = 12

となります。

答えを確かめます。

1220=35\frac{12}{20} = \frac{3}{5}

どちらの分数も約分すると同じ値になるので、正しいことがわかります。したがって、求める数は 1212 です。

比の表し方を使うなら、この問題は

3:5=12:203:5 = 12:20

とも書けます。

順序は重要です。片方を 20:1220:12 に入れ替えると、別の比を表すことになります。

比例式を解くときによくある間違い

  • 等号がなければ比例式ではありません。問題が「2つの比が等しい」となっていないなら、たすき掛けは使えないことがあります。たとえば、分数の足し算は比例式ではありません。

  • 量の順序を固定しましょう。2:32:33:23:2 は別の比です。片方が「マイルと時間」を比べているなら、もう片方も「マイルと時間」の順で比べる必要があります。

  • 分母の条件を確認しましょう。分数で表した比例式は、分母が 0 でないときにだけ意味をもちます。

  • 元の式に代入して答えを確認しましょう。軽い計算ミスなら、最初から全部やり直すよりも、代入したほうが早く見つかることが多いです。

比例式が適したモデルになるとき

比例式は、1つの比が一定に保たれる場面で現れます。よくある例としては、等しい分数、地図の縮尺、相似な三角形、分量を増減させるレシピ、単価が一定の値段の問題などがあります。

この条件はとても大切です。関係が比例していないなら、計算のしかたが正しくても、比例式を使うと答えを間違えることがあります。

たすき掛けをする前の確認

たすき掛けを使う前に、次を確認しましょう。

  1. 本当に「1つの比=もう1つの比」になっているか。
  2. 両辺で量の順序が同じか。
  3. 分母は 0 ではないか。
  4. その場面は本当に比例しているか。

この4つを確認するだけで、初学者によくあるミスの多くを防げます。

似た問題に挑戦

次を解いてみましょう。

79=x27\frac{7}{9} = \frac{x}{27}

そのあと、求めた値を比例式に代入して確かめてみてください。さらに一歩進めたいなら、地図の縮尺や相似な三角形のように単位がある別の例でも考え、同じ構造が成り立つかを見てみましょう。

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