正比例とは、2つの量が同じ倍率で変化し、その比が一定に保たれる関係です。反比例とは、一方の量が増えるともう一方が減り、その積が一定に保たれる関係です。要するに、正比例は 、反比例は を使います。
正比例と反比例の違いをひと目で
2つの量が正比例なら、一方を2倍にするともう一方も2倍になります。反比例なら、一方を2倍にするともう一方は半分になります。
標準的な公式は次のとおりです。
が正比例で、
が反比例です。ここで は定数、 です。
最も手早い判定方法は次のとおりです。
- 正比例: が一定
- 反比例: が一定
正比例とは
正比例では、一方の量は常にもう一方の一定倍になっています。たとえば、ペン1本が ドルなら、合計金額 はペンの本数 に正比例します。
ここで比例定数は です。単価が同じである限り、比 は常に のままです。
この条件は重要です。配送料が一定額かかる場合や、まとめ買い割引がある場合、この関係は正比例ではなくなります。
反比例とは
反比例では、比ではなく積が一定に保たれます。よくある例は、同じ仕事をするときの作業時間と作業人数です。ただし、全員の作業速度が同じで、連携によるロスを無視できる場合に限ります。
を作業人数、 を時間とすると、
となります。
したがって、作業人数を2倍にすると、時間は半分になります。
これは、仕事の総量が一定で、全員の作業効率が同じときにだけ成り立つ反比例のモデルです。実際の作業では、人を増やしても時間が完全にその割合で減るとは限りません。
例題で見る: 正比例と反比例
この違いは、並べて見るとわかりやすくなります。
正比例の例
ノート 冊が一定の値段で ドルだとします。
1冊あたりの値段は
です。
したがって、正比例の式は
となります。
ノートを 冊買うと、
です。
よって、ノート 冊の値段は ドルです。
反比例の例
今度は、 人の作業者が同じ仕事を 時間で終えられるとします。全員の作業速度は同じで、仕事の総量も同じです。
一定の積は
です。
したがって、反比例の式は
となります。
人で作業すると、
です。
よって、その仕事にかかる時間は 時間です。
対比すると、重要な点は次のとおりです。
- 正比例では、比が一定でした:
- 反比例では、積が一定でした:
正比例と反比例でよくある間違い
増えていれば何でも正比例だと思う
増加する関係がすべて正比例とは限りません。正比例であるためには、比が一定であり、式が の形に合う必要があります。
たとえば、 は が増えると も増えますが、 は一定ではないので正比例ではありません。
減っていれば何でも反比例だと思う
減少する関係がすべて反比例とは限りません。反比例であるためには、積が一定でなければなりません。
たとえば、 は減少しますが、 は一定ではないので反比例ではありません。
モデルが成り立つ条件を見落とす
これらの公式は、状況が単純に保たれていることを前提にしています。単価が一定なら正比例、仕事の総量が一定で作業速度が同じなら反比例です。その条件が変わると、このモデルは成り立たなくなることがあります。
正比例と反比例はどこで使うか
正比例は、一定価格での買い物、地図の縮尺、単位変換、一定の速さで進むときの移動距離などに現れます。
反比例は、仕事量の問題、一定距離に対する速さと時間の関係、そしてある量を一定に保つために別の量が減るような単純な物理の関係に現れます。
どちらの場合も、大切なのは何が一定かを見抜くことです。
その関係が正比例か反比例かを見分ける方法
どのモデルが合うかわからないときは、まず既知の値の組を1つ使って確かめます。
- を計算する。複数の有効なデータで同じなら、正比例を考えます。
- を計算する。こちらが一定なら、反比例を考えます。
- どちらも一定でなければ、その関係はおそらくどちらでもありません。
似た問題に挑戦
それぞれの例で、条件を同じにしたまま数字を1つ変えてみましょう。ノートの例では単価を変えます。作業者の例では人数を変え、積が本当に一定のままかを確かめてみましょう。