円の定理は、弦・接線・半径・円に内接する四角形がある図で角度を求めるためのルールです。どの定理がどの条件に対応するかを見分けられると、複雑に見える円の図も、たいていは1つか2つの簡単な角度の式に整理できます。

条件は毎回とても重要です。円の定理は、同じ弦に対する角、1点で接する本当の接線、4つの頂点がすべて円周上にあることなど、必要な設定が図に実際にあるときにしか使えません。

よく使う円の定理

以下は、角度を追う問題で生徒が特によく使う円の定理です。

中心角は円周角の2倍

中心角と円周角が同じ弧に対する角であるとき、中心角は円周角の2倍です。

中心角が θ\theta なら、同じ弧に対する円周角は

θ2\frac{\theta}{2}

です。

この定理を使うと、中心の大きい角と円周上の小さい角をすばやく結びつけられます。

同じ弧に対する円周角は等しい

2つの円周角が同じ弦に対する角で、同じ側にあるなら、それらは等しくなります。

これは、円周上の2点が同じ弦を見込んでいるときに便利です。同じ側から同じ弦に対する角なら、角の大きさは一致します。

半円に対する円周角は 9090^\circ

三角形の一辺が直径であるとき、円周上の点にある角は直角になります。

これは中心角の定理の特別な場合です。直径に対する中心角は 180180^\circ で、その半分が 9090^\circ だからです。

円に内接する四角形の対角の和は 180180^\circ

円に内接する四角形とは、4つの頂点が同じ円周上にある四角形のことです。

内接四角形の向かい合う角を AACC とすると、

A+C=180A + C = 180^\circ

となります。

もう一組の対角についても同じです。

半径と接線は 9090^\circ で交わる

ある直線が円の接線であるとき、その直線は円にちょうど1点で接します。その接点へ引いた半径は接線に垂直です。

したがって、OAOA が半径で、AA における直線が接線なら、そのなす角は

9090^\circ

です。

接線と弦のなす角は、反対側の円周角に等しい

これは接弦定理とよばれることが多いです。

接線が弦の一端で円に接しているとき、接線と弦のなす角は、その弦に対する反対側の円周角に等しくなります。

この定理はとても強力な近道です。円の外側にある直線の角を、円の内側にある見慣れた角に置き換えられるからです。

例題:1つの中心角から2つの角を求める

OO を円の中心とし、弦 ABAB に対する中心角が AOB=110\angle AOB = 110^\circ だとします。点 CC は弦 ABAB の反対側の弧上にあり、さらに AA で円に接する接線を引きます。

次を求めましょう。

  1. 円周角 ACB\angle ACB
  2. AA における接線と弦 ABAB のなす角

まず、中心角と円周角の定理を使います。弦 ABAB に対する円周角は、同じ弦に対する中心角の半分なので、

ACB=1102=55\angle ACB = \frac{110^\circ}{2} = 55^\circ

です。

次に、接弦定理を使います。AA における接線と弦 ABAB のなす角は、弦 ABAB に対する反対側の円周角に等しくなります。その角は ACB\angle ACB なので、接線と弦のなす角も

5555^\circ

です。

大事なのは計算そのものではありません。2つの未知の角がどちらも同じ弦 ABAB から決まることに気づくことです。

正しい円の定理を選ぶ方法

次の順に確認してみましょう。

  1. 中心角と、それに対応する円周上の角があるか。
  2. 一辺が直径になっているか。
  3. 円に1点で接する接線があるか。
  4. 四角形の4つの頂点がすべて円周上にあるか。
  5. 2つの角が同じ弦に対する角になっているか。

この短いチェックリストで、どの定理を使うべきかがたいてい分かります。

円の定理でよくあるミス

よくあるミスの1つは、同じ弧に対する角でないのに「2倍」のルールを使ってしまうことです。中心角と円周角は、必ず同じ弧に対するものでなければなりません。

もう1つのミスは、見た目だけでその直線を接線だと思い込むことです。証明問題や試験問題では、接線である条件が明示されているか、自分で示されていなければなりません。

また、「同じ弧に対する円周角は等しい」と「内接四角形の対角の和は 180180^\circ」を混同する生徒もいます。前者は等しいことを表し、後者は和が 180180^\circ になることを表します。

最後によくあるのは、円の近くにある四角形なら何でも内接四角形だと思ってしまうことです。内接四角形の定理を使うには、4つの頂点すべてが円周上になければなりません。

円の定理はどんなときに使うか

円の定理は、学校の図形、角度を追う証明、座標幾何の設定、そして図から見た目以上の情報を読み取る試験問題でよく登場します。

特に、直線どうしの関係を証明したいとき、欠けている角をすばやく求めたいとき、あるいは円の外の接線の角と円の内側の角を結びつけたいときに役立ちます。

自分でもやってみよう

中心 OO をもつ円を描き、弦 PQPQ をとります。POQ=84\angle POQ = 84^\circ とします。次に、弦 PQPQ の反対側の弧上に点 RR をとり、さらに PP で接線を引きます。

PRQ\angle PRQ を求め、そのあと PP における接線と弦 PQPQ のなす角を求めてみましょう。

手順を追って自分の設定を確認したいなら、GPAI Solver で似た問題を解いて、各定理を正しい条件に対応づけられているか確かめてみてください。

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