ねじりの公式は、トルクを受ける円形軸の内部に生じるせん断応力を表します。円形軸が線形弾性ねじりの状態にあるとき、半径 における応力は次式です。
ここで、 は加えられたトルク、 は断面二次極モーメントです。この条件では、せん断応力は中心で 0 となり、外表面で最大になります。
最大せん断応力を求めるには、 とします。
この結果は、円形軸のねじりモデルがよく当てはまる場合に、中実円形軸と中空円形軸の両方で使われます。
ねじりの公式が使える場合
は、その部材を弾性ねじりを受ける円形軸としてモデル化できるときに使います。断面が円形でない場合、この応力分布は一般には成り立ちません。
この条件は重要です。この公式は、ねじられるあらゆる部品にそのまま使える普遍的な法則ではありません。
、、、 の意味
- : 加えられたトルク
- : 軸中心から注目点までの距離
- : 軸の外半径
- : 断面の断面二次極モーメント
よくある円形軸では、次のようになります。
なぜ中心から離れるほど応力が大きくなるのか
ねじりを受ける軸では、どこでも同じようにせん断されるわけではありません。中心から遠い材料ほど、軸がねじれるときにより大きな円弧状の経路を動く必要があるため、せん断の効果は半径とともに大きくなります。
そのため、この公式は に比例します。中心線では なので、そこでのせん断応力は 0 です。外表面では が最大なので、せん断応力も最大になります。
計算例: 中実軸の最大せん断応力
半径 の中実円形軸に、 のトルクが加わっているとします。最大せん断応力を求めます。
まず、断面二次極モーメントを計算します。
次に、最大応力の式を使います。
したがって、最大せん断応力は次のとおりです。
この例は、基本的な傾向をはっきり示しています。同じ種類の軸であれば、トルクが大きいほど応力は増加し、断面二次極モーメント が大きいほど応力は小さくなります。
ねじりの公式でよくある間違い
間違った断面に公式を使う
は、円形軸に対する標準的な弾性ねじりの結果です。断面が円形でない場合や、材料が仮定した弾性範囲の外にある場合、この公式では実際の応力を正しく表せないことがあります。
と を取り違える
は断面二次極モーメントであり、通常のはりの曲げで使う断面二次モーメント ではありません。取り違えると誤った答えになります。
応力が半径に依存することを忘れる
応力は軸断面全体で一様ではありません。 によって変化するので、中心での値と表面での値は同じではありません。
単位の整合性を失う
トルクが 、半径が 、 が なら、応力は で得られます。ミリメートルとメートルを混ぜるのは、よくある誤りの原因です。
ねじりの公式を使う場面
ねじりの公式は、回転軸、ドライブアクスル、ドリルシャフト、モーターカップリングなど、トルクを伝達する部品のせん断応力を見積もるときに、工学や物理の学習で使われます。
実務では、単純な設計上の問いに答えるのに役立ちます。つまり、その軸の形状は、許容できるせん断応力を超えずにトルクを支えるのに十分な大きさか、ということです。
類題に挑戦してみよう
同じ軸で、トルクだけを 2 倍にしてみてください。 は に比例するので、最大せん断応力も 2 倍になります。
半径を変えたり、中空軸にしたりして自分で試したい場合は、GPAI Solver で同様のねじり問題を解いてみてください。