フックの法則は、平衡位置からの変位によってばねの力がどう変わるかを説明する法則です。ばねが線形弾性範囲内にあるとき、力の大きさは

F=kxF = kx

となります。

1本の軸に沿って向きまで考えるなら、復元力の形は

Fx=kxF_x = -kx

です。

ここで、kk はばね定数、xx は平衡位置から測った伸びまたは縮みです。マイナス符号は、ばねの力が変位と反対向き、つまり平衡位置へ戻る向きにはたらくことを表します。

ばね定数の意味

kk はばねの硬さを表します。kk が大きいほど、同じだけばねを伸ばしたり縮めたりするのに、より大きな力が必要です。

SI単位は N/m\mathrm{N/m} です。たとえば、2本のばねをどちらも 0.02 m0.02\ \mathrm{m} だけ伸ばしたとき、k=200 N/mk = 200\ \mathrm{N/m} のばねには、k=50 N/mk = 50\ \mathrm{N/m} のばねの4倍の力が必要です。

F=kxF = kx が成り立つ条件

フックの法則は、どんなばねにもどんな状況でも使える法則ではありません。材料がほぼ線形な弾性範囲にある間だけ成り立ちます。

初学者向けの物理では、ふつう、ばねを離すと元の形に戻り、力と変位のグラフがまだほぼ直線であることを意味します。ばねを伸ばしすぎたり、永久変形したりすると、F=kxF = kx は信頼できるモデルではなくなります。

例題:ばねを 3 cm 伸ばしたとき

あるばねの

k=200 N/mk = 200\ \mathrm{N/m}

であり、伸びは

x=0.03 mx = 0.03\ \mathrm{m}

です。

まずは大きさの式を使います。

F=kx=200×0.03=6 NF = kx = 200 \times 0.03 = 6\ \mathrm{N}

したがって、ばねの力の大きさは 6 N6\ \mathrm{N} です。

伸びる向きを正にとるなら、力の成分は

Fx=6 NF_x = -6\ \mathrm{N}

となります。

これは、ばねが平衡位置へ向かって引き戻すからです。

この例は、学習者がよく混同する2つの点を示しています。kk はばねの硬さを決め、マイナス符号は復元する向きを表します。

直感的なチェック

フックの法則は線形です。ばねがまだ線形弾性範囲内にあるなら、変位が2倍になれば力も2倍になります。

これは答えの簡単な確認にもなります。0.03 m0.03\ \mathrm{m}6 N6\ \mathrm{N} なら、同じ条件で 0.06 m0.06\ \mathrm{m} では 12 N12\ \mathrm{N} になるはずです。

フックの法則でよくあるミス

変位ではなく全長を使ってしまう

xx は平衡位置からの長さの変化であり、ばね全体の長さではありません。

力の大きさと符号付きの力を混同する

F=kxF = kx は大きさを表す式としてよく使われます。一次元で向きを追うなら、Fx=kxF_x = -kx と書きます。

ばね定数が N/m なのに cm をそのまま使う

kkN/m\mathrm{N/m} なら、計算前に変位をメートルに直してください。

ばねを伸ばしすぎた後にも法則を使う

ばねが線形弾性範囲を外れると、力は変位に比例しなくなることがあります。

フックの法則はどこで使われるか

フックの法則は、ばねばかり、力センサー、サスペンション系、振動モデル、そして初歩的な単振動で現れます。また、小さな変形を扱う多くの問題で、弾性挙動の最初のモデルとしても役立ちます。

これが重要なのは実用的な理由からです。力が変位に比例すると、多くの力学系はずっと解析しやすくなります。

似たばねの問題に挑戦してみよう

同じばね、k=200 N/mk = 200\ \mathrm{N/m} を使い、伸びだけを 0.05 m0.05\ \mathrm{m} に変えてみましょう。新しい力の大きさを計算し、そのあと自分で決めた符号の約束に従って向きを判断してください。

もう一歩進めるなら、その結果を kk が半分のばねと比べてみましょう。そうすると、ばね定数が実際に何を決めているのかが最も速くわかります。

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