重力とは、任意の2つの質量が互いに引き合うことです。ニュートン力学では、その引く力は次の式で表されます。
一方の質量が大きくなると、力も大きくなります。距離が2倍になると、力は4分の1になります。ここで と は質量、 は中心間距離、 は万有引力定数です。
ニュートンの重力の法則が成り立つとき
この式は点質量に対しては厳密に成り立ちます。また、理想化した惑星のような球対称な物体についても、その物体の外側にいるなら使えます。
この条件では、その物体は全質量が中心に集中しているかのようにふるまいます。質量分布が不規則な場合は、単純に1つの式へ代入するだけでは足りないことがあります。
逆二乗の項が意味すること
の項は、ただ暗記するだけでなく感覚としてつかむことが大切な部分です。距離は、初めて学ぶ人が思う以上に大きく効きます。
距離が2倍になると、力は元の になります。距離が3倍になると、 になります。この逆二乗のパターンこそが、ニュートンの万有引力の法則を理解するうえでの重要な直感です。
計算例:2つの物体の間にはたらく重力
2つの小さな物体の質量がそれぞれ と で、中心間距離が だとします。
まず次の式を使います。
値を代入すると、
したがって、重力の大きさは約 です。
この力は非常に小さい値です。だからこそ、日常の物体どうしの重力は気づきにくいのです。一方で、地球や太陽のように一方の質量が非常に大きいと、同じ法則が支配的になります。
重さがしばしば と書かれる理由
地表付近では、重さはあなたと地球の間にはたらく重力です。地球の半径に比べると、地球の中心からあなたまでの距離の変化はごく小さいので、力はしばしば次のように書かれます。
これは局所的に使える便利な近似です。その背後にある、より一般的な考え方がニュートンの万有引力の法則です。
重力の式でよくある間違い
- 表面どうしのすき間を使ってしまい、中心間距離を使わない。
- 単純な式が点質量、または球対称な物体の外側で直接使えることを見落とす。
- の2乗を落としてしまい、重力を ではなく に比例すると考えてしまう。
- 普遍定数である と、地表付近の重力場の強さである を混同する。
ニュートンの万有引力の法則はどこで使われるか
ニュートンの万有引力の法則は、落下する物体、人工衛星の運動、惑星の軌道、そして質量と重さの関係をモデル化するのに使われます。多くの初歩的な問題では、軌道運動に向心力が必要なため、円運動とも直接つながります。
この法則が特に有用なのは、地上でのふつうの重力と宇宙での運動を、1つの枠組みで結びつけられるからです。
似た重力の問題に挑戦してみよう
質量は同じままで、距離を から に変えてみましょう。計算する前に結果を予想してみてください。逆二乗の考え方がはっきりしていれば、新しい力は元の4分の1になるはずです。別の重力の問題で式の立て方を確認したいなら、GPAI Solver が似た問題を段階的に説明してくれます。