回転体の表面積を求めるには、グラフを軸のまわりに回転させたときにできる細い曲面の帯を足し合わせます。 を 軸のまわりに回転する場合、各帯が与えるのは「円周 × ごく小さい斜めの長さ」であり、単なる「円周 × 」ではありません。
区間 上の微分可能な関数 を 軸のまわりに回転し、その区間で なら、曲面の表面積は
となります。
この公式で求まるのは曲面部分の表面積だけです。両端の平らな円形のふたは含みません。
なぜこの公式になるのか
は、高さ にある細い円形の帯の円周です。もし曲線が完全に水平なら、その円周に小さな水平幅 を掛ければ、ほぼうまくいきます。
しかし、傾いた曲線では、 だけでは表せない、より長い帯ができます。そこで公式では、弧長の要素
を使います。
したがって、設定の本質は
です。
軸のまわりに回転する場合、半径は です。別の軸のまわりに回転するなら、半径はその軸までの距離にしなければなりません。
回転体の表面積の例
次を 軸のまわりに回転してできる表面積を求めます。
まず公式を書きます。
ここで なので、
したがって
これを積分に代入すると
定数を外に出して
次に積分します。
よって
これが曲面の表面積です。この例でできる立体は円すいなので、答えは円すいの側面積の公式 にも一致します。ここで 、母線の長さ です。
公式でよくあるミス
- 表面積の公式ではなく体積の公式を使ってしまうこと。表面積では半径は1つだけ使い、さらに弧長の項が必要で、体積積分のように半径を二乗しません。
- 平方根の因子を忘れること。 がないと、曲線の傾きを考慮していません。
- 半径を取り違えること。 軸のまわりでは、半径は軸までの鉛直距離です。 軸のまわりでは変わります。
- 区間での条件を無視すること。曲線が軸を横切る場合、半径は符号付きの値ではなく距離として慎重に考える必要があります。
- 曲面の表面積と全表面積を混同すること。応用問題では端のふたも含めることがありますが、ここでの標準的な微積分の公式には含まれません。
回転体の表面積が使われる場面
回転体の表面積は、ノズルの壁、ボウル、タンクの側面、なめらかな装飾形状のように、断面曲線を回転させて形を作るときに現れます。微積分では、幾何、弧長、積分が1つの設定で結びつくという点でも重要です。
この公式がそのまま使えるのは、曲線の表し方と回転軸の選び方が設定に合っている場合だけです。別の軸のまわりに回転したり、曲線を と表したりするなら、半径や微小量もそれに合わせて変える必要があります。
手早い設定チェックリスト
積分する前に、次の2つを確認しましょう。
- 曲線から軸までの半径は何か。
- 使っている変数に対して正しい弧長の因子は何か。
この2つが正しければ、あとはたいてい代数計算と積分です。
似た問題に挑戦
同じ直線 を使い、区間を に変えてみましょう。まず半径と弧長の因子を書き、そのあと積分を立てて、区間が大きくなると最終的な表面積がどう変わるかを確かめてください。