等比数列は、各項が前の項に同じ比をかけてできる数列です。等比級数は、その数列の項を足し合わせたものです。初項を 、公比を とすると、数列の一般項は 、有限和の公式は のとき です。
たとえば、 は各項が 倍になっているので等比数列です。ある項を求めたいときは数列の公式を使います。いくつかの項の合計を求めたいときは級数の公式を使います。
数列が等比数列になる条件
大事な考え方は、公比が一定であることです。等差数列では毎回同じ数を足します。等比数列では毎回同じ数をかけます。
初項が 、公比が なら、
となります。
が負のときは、項の符号が交互に変わります。 の絶対値が より小さいときは、項の大きさはだんだん小さくなります。
等比数列と等比級数の違い
等比数列は項を並べたものです。等比級数はそれらの項の和です。
この違いは大切です。なぜなら、問題によって何を計算するべきかが変わるからです。「第5項を求めよ」は数列の値を求める問題です。「最初の5項の和を求めよ」は級数の値を求める問題です。
例題:ある項と有限和を求める
次の等比数列を使います。
ここでは、、 です。
第5項を求めると、
となります。
最初の5項の和を求めるには、直接足してもよいです。
有限等比級数の公式を使っても求められます。
この例では、
となります。
等比級数の公式が使えるとき
有限等比級数では、
という公式は のときに使えます。
のときは、すべての項が同じなので、和は単に
です。
無限等比級数では、 の絶対値が より小さいときにだけ有限の和をもちます。
よくある間違い
- 公差を使ってしまい、公比を見ていない。
- 項を求める問題と和を求める問題を混同する。
- のときに有限和の公式を使ってしまい、0 で割る形になる。
- 公比が負だと符号が交互に変わることを忘れる。
等比数列と等比級数が使われる場面
等比的なパターンは、変化が一定の割合で起こるときに現れます。たとえば、倍増、一定割合での減少、複利的な増加、そして微積分に出てくるいくつかの無限級数の考え方などです。
自分でもやってみよう
初項 、公比 の新しい数列で試してみましょう。最初の4項を求め、その和も求めてみてください。別の例として、公比を負にして、項ごとに符号がどう変わるかを確かめるのもよいでしょう。