数列の公式とは、規則性のある数列において番目の項や、前の個の項の和を素早く求めるための式です。試験では通常、等差数列の公式と等比数列の公式が問われるため、まずは「差が一定か」か「比が一定か」を区別することが重要です。
すぐに使える核心的な公式は、以下の4つです。
数列の公式一覧
等差数列で公差がの場合
等比数列で公比がの場合
また、であればすべての項がとなるため
ここでは番目の項であり、は初項から番目の項までの和です。問題で何を求めるように指示されているかを先に確認することで、公式を混同して使うミスを防げます。
等差数列と等比数列の公式を区別する方法
等差数列は、隣り合う2つの項の差が一定である数列です。例えばは、毎回ずつ増えるため、公差はになります。
等比数列は、隣り合う2つの項の比が一定である数列です。例えばは、毎回倍になるため、公比はになります。
まずはこの区別が先です。差が一定なのに等比数列の公式を使ったり、比が一定なのに等差数列の公式を使ったりすると、その後の計算がすべて狂ってしまいます。
公式の形を直感的に理解する
等差数列の一般項は、初項に公差を回足した結果です。1マス移動するたびに同じ数だけ足されると考えれば分かりやすいでしょう。
等比数列の一般項は、初項に公比を回掛けた結果です。1マス移動するたびに同じ倍率で大きく(または小さく)なる構造です。
そのため、等差数列は一定の幅で変化し、等比数列は変化が累積していきます。ただし、等比数列でも公比がであれば、項はだんだんと小さくなります。
数列の公式例題:一般項と和を同時に求める
数列を見てみましょう。
差が常にであるため等差数列であり、初項は、公差はです。
10番目の項を求める
等差数列の一般項の公式を使うと
したがって
つまり、10番目の項はです。
最初の10項の和を求める
和の公式
に, , を代入すると
この例題のポイントは、記号を区別することです。は「ある一つの項」であり、は「前の10個をすべて足した値」です。問題文が「10番目の項」を求めているのか、「最初10項の和」を求めているのかをまず読み取る必要があります。
数列の公式でよくある間違い
一般項と和の公式を混同する
を求めるべきなのにの公式を使ったり、逆に和を求めるべきなのに一般項だけを計算して終えてしまったりすることがよくあります。問題が「何番目の項」か、「何個の和」かをまず確認しましょう。
等比数列なのに差を見てしまうミス
例えばは差が一定ではないため、等差数列ではありません。このような数列は「比」を見る必要があります。
等比数列の和の公式の条件を忘れる
はの時にのみ直接使えます。の場合、分母がになるため、別途処理する必要があります。
を忘れる
一般項の公式において、は初項から一度も移動していない状態がである必要があります。そのため、等差数列でも等比数列でもが入ります。
数列の公式はいつ使うのか
数列の公式は、学校の試験はもちろん、一定の増加や繰り返し比率がある状況を説明する際によく使われます。貯金額が毎月一定額ずつ増える場合は等差数列に近く、一定の比率で増減する現象は等比数列でモデル化できます。
ただし、実際の状況が正確に等差または等比で動いているかは、条件を確認する必要があります。公式は規則性が合致している時にのみ適用可能です。
数列問題の解き方ステップ
数列の問題は、通常以下の手順で解けばスムーズです。
- 差が一定か、比が一定かを確認します。
- 求める値がなのかなのかを確認します。
- 等差数列ならを、等比数列ならを求めます。
- 条件に合う公式に代入します。
次に挑戦してみましょう
例題の数列において、とを直接求めてみてください。その後、等比数列にも同じ問いを適用してみると、一般項の公式と和の公式がいつ使い分けられるのかがより明確になります。