パスカルの三角形は、内部の各数がその上にある2つの数の和になる三角形の数の並びです。最上段を 行目と数えると、 行目は の係数を与えます。そのため、この規則は代数や場合の数でよく登場します。
最上段を 行目とすると、最初の数行は次のようになります。
行目:
行目:
行目:
行目:
行目:
この1つの規則だけで、手で簡単に作れて、図そのものを超えて役立つパターンが生まれます。
パスカルの三角形の作り方
規則は局所的です。内部の各数は、その真上にある2つの数だけで決まります。たとえば 行目では、中央の は
からできていて、その隣の は
からできます。
つまり、別の公式を覚えなくても、前の行から次の行を順に作ることができます。
なぜパスカルの三角形は二項係数と一致するのか
パスカルの三角形は、ただの見た目のパターンではありません。最上段を 行目とすると、 行目は の係数を与えます。
同じ行は、組合せを使って次のようにも書けます。
ここで は、「 個のものから 個を選ぶ方法の数」を表します。だからこそ、この三角形は代数と数え上げを結びつけています。
たとえば、 行目は
なので、
となります。
このことが、多くの生徒が二項定理を学ぶときにパスカルの三角形に出会う主な理由です。
例題: を展開する
パスカルの三角形を使って
を展開してみましょう。
最上段を 行目とすると、 行目は
です。
次に、これらの係数を、 の指数が大きい順、 の指数が小さい順に対応させます。
この例が示している大事な点は、パスカルの三角形は係数を与えてくれる一方で、指数は自分で正しい順に並べる必要があるということです。 の指数は から始まって まで減り、 の指数は から始まって まで増えます。
覚えておきたい性質
重要な性質の1つは対称性です。 行目では、数は左から読んでも右から読んでも同じです。
もう1つ便利な性質は、各行の和です。最上段を 行目とすると、 行目の数の和は になります。 行目では、
です。
この規則は、素早く確認したいときに役立ちます。もし 行目の和が にならなければ、どこかで間違えています。
パスカルの三角形でよくある間違い
よくある間違いの1つは、行番号を取り違えることです。ある資料では行を から数え、別の資料では から数えるので、 に対応する係数の行のラベルが変わることがあります。
もう1つの間違いは、三角形だけで展開全体が完成すると考えてしまうことです。三角形が与えるのは係数であり、指数は正しく自分で書かなければなりません。
3つ目の間違いは、求めたい位置の真上にない数どうしを足してしまうことです。内部の各数は、上の行にあるちょうど2つの隣り合う数からできます。
パスカルの三角形はいつ使うのか
パスカルの三角形は、二項式の展開、二項係数の読み取り、組合せの計算、そして基本的な確率のパターンの理解に使われます。学校数学では、二項定理の前後で扱われることがよくあります。
また、手早い確認にも便利です。すでに別の方法で を展開しているなら、その係数は三角形の対応する行と一致するはずです。
似た問題に挑戦してみよう
行目から 行目を作り、それを使って を展開してみましょう。これは、係数を作ることと指数を正しく並べることの両方を練習する、すっきりした方法です。