円の方程式は、1つの中心点から一定の距離にある点がどれかを表します。中心が 、半径が の円の標準方程式は
です。
これは、円周上のすべての点 が中心からちょうど だけ離れているからです。中心が原点にあるとき、方程式は
となります。
これは、座標幾何で円を見分ける最も手早い形です。
方程式の意味
は中心からの水平方向の距離を表し、 は中心からの垂直方向の距離を表します。これらの距離を二乗して足すと、距離の公式に対応します。
円周上の点では、この距離の二乗が に等しくなります。つまりこの方程式は、「ここにあるすべての点は中心から同じ距離にある」と簡潔に表しているのです。
イメージで考える
中心を固定された支点のように考えてみましょう。円とは、その支点からちょうど半径1つ分だけ離れた点の集まりです。方程式が表しているのは1つの点ではありません。
そのような点すべてでできる境界全体を表しています。
だからこそ半径がとても重要です。 を変えると、中心はそのままで円は大きくなったり小さくなったりします。
例題を1つ見てみよう
中心が 、半径が の円の方程式を書きます。
まず標準形を書きます。
ここに 、、 を代入します。
整理すると、
となります。
これがこの円の方程式です。
円周上にあるはずの点で確かめることもできます。点 は中心から右に だけ進んだ点なので、成り立つはずです。
実際に成り立つので、この方程式は中心と半径に一致しています。
よくある間違い
- 符号をそのまま読んで中心を決めてしまうこと。 の中心は であり、 ではありません。
- 半径を二乗し忘れること。半径が なら、右辺は ではなく です。
- 直径を半径のように使ってしまうこと。直径が与えられたら、まず で割ります。
- が負なのに実際の円があると思ってしまうこと。 のような式には実数の点がありません。
大事な特別な場合
なら、その方程式は実際の円を表します。
なら、その方程式は中心そのものの1点だけを表します。
なら、実数の円は存在しません。距離の二乗は負になれないからです。
この考え方が使われる場面
円の方程式は、座標幾何、解析幾何、そしてプレカルキュラスで登場します。円をグラフに描くとき、ある点が円周上にあるかを調べるとき、固定された位置からの距離をモデル化するとき、さらに複雑な式を見て円の形だとわかる形に書き直すときに使われます。
また、距離の公式や平方完成とも自然につながっています。長い式を円の標準形に直すときには、平方完成を使うことがよくあります。
すぐできる確認
を見たら、次の2つをすぐ確認しましょう。
- 符号から読み取れる中心は何か。
- 右辺は本当に半径の二乗になっているか。
この2つを確認するだけで、多くのミスを防げます。
自分でもやってみよう
中心が 、半径が の円の方程式を書いてみましょう。次に、点 がその円周上にあるかどうかを確かめてみてください。さらに一歩進みたいなら、もっと長い式から出発して、それを円の標準形に書き直す問題にも挑戦してみましょう。