科学的記数法では、でない数を 以上 未満の数と のべきの積で表します。 や のような数を、値を変えずにコンパクトに書く方法です。
ここで、 で、 は整数です。
に関するこの条件は重要です。係数は絶対値で 以上 未満でなければならないので、 は と等しくても、標準的な科学的記数法ではありません。
科学的記数法でわかること
小数点を1桁動かすたびに、 をかけるか で割ることになります。科学的記数法は、この位取りの考え方を短い形にまとめたものです。
小数点を左に動かすなら、元の数は 以上なので、指数は正になります。小数点を右に動かすなら、元の数は絶対値で と の間なので、指数は負になります。
つまり、次のようにすばやく判断できます。
- 大きい数には の正のべきを使います。
- でない小さい数には の負のべきを使います。
例題: を科学的記数法で書く
先頭の数が 以上 未満になるまで小数点を動かします。
小数点は右に 桁動きました。右に動くと指数は負になるので、
値を確かめると、
したがって、
この例から大事な判断が2つわかります。まず係数を扱いやすい形にし、そのあと小数点を動かした向きから指数の符号を決めます。
科学的記数法でよくあるミス
- 係数が標準の範囲に入っていないこと。たとえば、 は科学的記数法の値と同じ意味にはなりますが、 は 以上 未満ではないので標準形ではありません。
- 指数の符号を逆にしてしまうこと。とても小さい正の数には、正の指数ではなく負の指数が必要です。
- があるときに、小数点を動かした桁数を数え間違えること。
- でないという条件を忘れること。通常の形 で という条件は でない数を表します。 はふつうそのまま と書きます。
科学的記数法が使われる場面
科学的記数法は、位取りが読みにくくなるときに便利です。これは科学、工学、測定、データ処理などでよく起こります。
たとえば、非常に小さな長さ、天文学的な距離、 の何乗も違う量などで使われます。また、とても大きい数やとても小さい数の計算を整理しやすくするのにも役立ちます。
科学的記数法をすばやく読む方法
まず係数を読み、そのあと のべきを位取りの指示として読みます。
たとえば、 では、 が先頭の大きさを表し、 はその数が十万の位の大きさであることを示します。 では、同じ先頭の大きさが非常に小さい数に縮小されています。
自分でもやってみよう
と を科学的記数法で書いてみましょう。そのあと、係数が 以上 未満になっているか、指数の符号が小数点を動かした向きと合っているかを確認してください。