積分とは、原始関数を求めること、または変化を足し合わせることを意味します。微積分の初歩で出てくる多くの問題では、「この関数を積分せよ」とは、被積分関数を導関数にもつ関数を求めることです。
不定積分では、
∫f(x)dx=F(x)+C
は、F′(x)=f(x) を意味します。+C が重要なのは、同じ関数の原始関数どうしは定数だけ異なることがあるからです。
積分に ∫abf(x)dx のような区間の端がある場合、それは区間 [a,b] における正味の累積量を表します。幾何では、これは符号付き面積を表すことがよくあります。応用では、時間とともに積み上がる量を表すこともあります。
まずどの積分ルールを試すべきか?
まずは被積分関数の形を見ます。
- 被積分関数が和や差なら、項ごとに積分します。
- 定数倍があるなら、その定数を外に出します。
- 式が標準的な形に一致するなら、それに対応する原始関数のルールを使います。
- 被積分関数が積、商、または合成関数なら、基本ルールだけでは足りないことがあります。
これが大事なのは、積分は微分ほど機械的ではないからです。どんな式にもそのまま使える単一のルールはありません。
知っておくべき基本的な積分ルール
定数倍と和のルール
a と b が定数なら、
∫(af(x)+bg(x))dx=a∫f(x)dx+b∫g(x)dx
となります。だから項ごとの積分ができます。
べき乗のルール
n=−1 なら、
∫xndx=n+1xn+1+C
です。例:∫x4dx=5x5+C。
特別な場合 ∫x1dx
指数が −1 のときは、べき乗のルールは使えません。代わりに、
∫x1dx=ln∣x∣+C
となります。絶対値が重要なのは、x=0 に対して dxdln∣x∣=x1 だからです。
よく使う標準的な原始関数
∫exdx=ex+C
∫sinxdx=−cosx+C
∫cosxdx=sinx+C
これらは初歩の積分問題でよく出てくるので、見た瞬間にわかるようにしておく価値があります。
なぜ積分は微分の逆に感じられるのか
微分は「この関数は今この瞬間にどう変化しているか」を問います。積分はその逆で、「この変化率を生み出した関数は何か」を問います。
だからこそ、答えを微分して積分結果を確かめるのがとても有効です。微分して元の被積分関数に戻れば、その原始関数は正しいことになります。
積分の例:3つの基本ルールを組み合わせる
次を求めます。
∫(4x3−x6+2cosx)dx
これは和なので、各項を別々に積分します。
最初の項には、べき乗のルールを使います。
∫4x3dx=4⋅4x4=x4
2つ目の項には、対数になる特別な場合を使います。
∫−x6dx=−6ln∣x∣
3つ目の項には、三角関数の標準ルールを使います。
∫2cosxdx=2sinx
では、結果をまとめます。
∫(4x3−x6+2cosx)dx=x4−6ln∣x∣+2sinx+C
微分して確認すると、
dxd(x4−6ln∣x∣+2sinx+C)=4x3−x6+2cosx
となります。この確認は、符号のミスや定数の書き忘れを見つけるのに特に役立ちます。
よくある積分のミス
- 不定積分で +C を忘れる。
- x−1 にべき乗のルールを使ってしまう。この場合はべき乗のルールではなく、ln∣x∣+C です。
- ∫f(x)g(x)dx=∫f(x)dx∫g(x)dx のように、積を勝手に分けてしまう。一般にはこれは成り立ちません。
- 微分の公式を逆向きに使うときに符号を確認しない。たとえば、∫sinxdx=−cosx+C です。
定積分はいつ使われるか
積分は、たくさんの小さな変化から量が作られる場面で現れます。
- 幾何では、定積分は曲線の下の符号付き面積を表すことがあります。
- 物理では、速度を積分すると区間での変位が得られます。
- 経済学や工学では、積分によって累積コスト、成長、流量をモデル化できます。
条件は重要です。たとえば速度の符号が変わると、速度を積分して得られるのは総移動距離ではなく正味の変位です。
基本ルールが通用しなくなるとき
基本ルールは、被積分関数がすでに見慣れた形に一致しているときによく働きます。そうでない場合は、置換積分、部分積分、または別の手法が必要になることがあります。
ここは大事な見切りどころです。式がきれいに一致しないなら、無理に当てはめないようにしましょう。
似た積分をやってみよう
次を試してみてください。
∫(5x2+x3−4sinx)dx
そのあとで、自分の答えを微分して確認しましょう。真ん中の項がなぜ対数になるのか説明できれば、べき乗のルールの重要な例外を理解できています。