HCFは、2つ以上の数を余りなく割り切れる最大の整数です。LCMは、それらすべての数で割り切れる最小の整数です。
とでは、HCFは、LCMはです。HCFは、できるだけ大きく等しく分けたいときや、分数を約分したいときに使います。LCMは、通分が必要なときや、くり返す周期がいつそろうかを知りたいときに使います。
HCFとLCMの違い:基本の考え方
約数とは、ある数を余りなく割り切れる数のことです。倍数とは、ある数をかけてできる数のことです。
つまり、主な違いは次のとおりです。
- HCFは、共通する約数の中で最大のものを探します。
- LCMは、共通する倍数の中で最小のものを探します。
学校では、HCFは正の整数に対するGCFやGCDと同じ考え方として扱われることがよくあります。地域によって呼び方は違っても、計算の考え方は同じです。
HCFを使うときとLCMを使うとき
HCFは、何かをできるだけ大きい等しい部分に分ける問題や、分数を約分する問題で使います。
LCMは、周期をそろえる問題、通分をする問題、または両方の数が最初に割り切れる数を求める問題で使います。
すぐに見分けるには、次の確認が役立ちます。
- 「共通するいちばん大きい部分は何か?」ならHCFです。
- 「共通する最初の合計は何か?」ならLCMです。
HCFとLCMの求め方
1. 書き出す方法
小さい数なら、書き出す方法がいちばん速いことがよくあります。
HCFを求めたいなら、約数を書き出して、共通するものの中で最大のものを選びます。
LCMを求めたいなら、倍数を書き出して、共通するものの中で最初のものを選びます。
2. 素因数分解の方法
より大きい正の整数では、素因数分解のほうがすっきり求められることが多いです。
それぞれの数を素数の積で表します。そのうえで、次のようにします。
- HCFでは、共通する素因数だけを残し、指数は小さいほうを使います。
- LCMでは、現れるすべての素因数を残し、指数は大きいほうを使います。
これは、HCFは両方の数に共通して入っていなければならず、LCMは両方をカバーできるだけの素因数を含んでいなければならないからです。
例題:とのHCFとLCM
まず、素因数分解をします。
HCF
共通する素因数はとです。毎回、指数は小さいほうを使います。
LCM
現れるすべての素因数を残し、毎回、指数は大きいほうを使います。
したがって、この2つの数では、
となります。
2つの数で使える公式
2つの正の整数とについて、
が成り立ちます。
そのため、どちらか一方がすでにわかっていれば、もう一方を求められることがよくあります。
ここでは条件が大切です。この形の公式は、2つの正の整数に対して使います。
HCFとLCMでよくあるミス
約数と倍数を取り違える
HCFは、もとの数を割り切れる数について考えます。LCMは、もとの数が割り切れる数について考えます。
素因数分解で指数の使い方を間違える
HCFでは小さい指数を使います。LCMでは大きい指数を使います。このルールを入れ替えると、すぐに間違った答えになります。
共通している数でも、正しいものを選んでいない
とはどちらもとの共通の約数ですが、どちらも最大ではありません。また、はとの共通の倍数ですが、最小ではありません。
条件を確認せずに積の公式を使う
公式
は、2つの正の整数に対する標準的な確認方法です。複数の数があるすべての問題で、何も考えずに使う主な方法ではありません。
HCFとLCMはどこで使うのか
HCFは、分数の約分や、数量をできるだけ大きい等しいグループに分けるときに使います。
LCMは、通分や、2つのくり返し起こる出来事が再び同時に起こる時刻を求める問題で使います。
たとえば、
を約分するには、分子と分母をそのHCFであるで割ります。
分母がとの分数を足すなら、LCMであるは便利な共通分母になります。
似た問題に挑戦
とのHCFとLCMを、素因数分解を使って求めてみましょう。そのあと、次の式で結果を確かめてください。
両辺が一致すれば、考え方がしっかりつかめています。