解の公式は、二次方程式 を確実に解くための基本公式です。 のとき、
で求められます。因数分解がすぐ見えない式でも、同じ手順で進められるのが強みです。
使う条件は、式が の形に整理されていることだけです。さらに判別式 を見れば、実数解の個数まで分かります。
解の公式を使う場面
解の公式が便利なのは、因数分解できるかすぐ判断しにくいときです。見た目で分からなくても、標準形に直して代入すれば進められます。
一方で、 のようにすぐ因数分解できる式なら、その方法の方が速いこともあります。つまり、解の公式は「迷ったら戻れる安全な解き方」と考えると整理しやすいです。
解の公式の使い方
1. まず標準形にそろえる
最初に方程式を
の形にします。ここで大事なのは、, , の符号を正しく読むことです。
たとえば のままでは係数を読み取りにくいので、
と直してから使います。
2. 判別式を見てから代入する
判別式は
です。これを先に計算しておくと、平方根の中身を見失いにくくなります。
3. と の両方を計算する
公式には があるので、ふつうは2つの解を出します。両方を書かないと答えが欠けるので注意が必要です。
例題で流れをつかむ
を解いてみます。
この式はすでに標準形です。したがって
となります。判別式は
です。これを公式に入れると
となります。 なので、
となります。因数分解では見通しが立ちにくい式でも、解の公式なら同じ流れで処理できます。
判別式で分かること
判別式 は、実数解の個数を見るための目印です。
- なら、異なる2つの実数解があります。
- なら、1つの実数解を重解としてもちます。
- なら、実数の範囲では解がありません。
ただし、複素数まで広げれば の場合にも解はあります。問題が実数範囲なのかどうかを先に確認してください。
よくあるミス
の符号を読み違える
なら、公式の は です。ここを落とすと、その後の計算が全部ずれます。
分母を 全体で見ない
の分母は 全体です。 だけを割って、平方根の項を別にしないようにします。
の片方しか書かない
二次方程式では解が2つ出ることが多いので、 と の両方を必ず計算します。
標準形にしないまま代入する
移項前の式のままでは , , を正しく読めません。必ず にそろえてから代入します。
解の公式がよく出る場面
学校の二次方程式はもちろん、放物線の交点、座標の問題、運動を表す式などでも使われます。 を含む方程式を解く必要がある場面では、まず候補に入る基本手段です。
次にやると理解が固まる
を自分で解いて、因数分解でも同じ答えになるか確かめてみてください。次の一歩として、判別式だけを見て実数解の個数を先に判断する練習をすると、二次方程式の見通しがかなり良くなります。
別の問題でも同じ流れを試したいなら、因数分解で解ける式と解けにくい式を1つずつ選んで比べると、解の公式を使う場面が自然に見えてきます。