運動方程式は、加速度が一定の運動を表す公式の組です。運動の途中で加速度が変化する場合、これらの公式は標準的な形のままでは使えません。

多くの授業では、5つの変数を結びつけることから SUVATの式 と呼ばれます。

  • ss: 変位
  • uu: 初速度
  • vv: 終速度
  • aa: 加速度
  • tt: 時間

これらのうち3つがわかっていて、加速度が一定なら、式のどれかを使って4つ目を直接求められることがよくあります。

標準的な4つのSUVAT公式

一次元の等加速度運動では、次の式を使います。

v=u+atv = u + at s=ut+12at2s = ut + \frac{1}{2}at^2 v2=u2+2asv^2 = u^2 + 2as s=u+v2ts = \frac{u + v}{2}t

これらの公式は互いに深く関係しているので、文脈なしに別々の事実として暗記する必要はありません。どれも同じ運動の変数を、違う形で結びつけているだけです。

それぞれの公式が役立つ場面

v=u+atv = u + at は、速度の変化と時間を結びつけたいときに使います。

s=ut+12at2s = ut + \frac{1}{2}at^2 は、ある時間区間での変位を求めたいときに便利です。

v2=u2+2asv^2 = u^2 + 2as は、時間が与えられておらず、それをわざわざ求めずに済ませたいときに使います。

s=u+v2ts = \frac{u + v}{2}t は、初速度と終速度がわかっていて、平均速度から変位を求めたいときに使います。等加速度運動では速度が時間に対して直線的に変化するため、この式が成り立ちます。

いちばん重要な条件

最もよくあるミスは、加速度が一定でないのにこれらの式を使ってしまうことです。

たとえば、空気抵抗を無視するなら、地表付近での理想化した自由落下にはよく当てはまります。これは加速度を一定とみなせるからです。一方で、加速度が時間・速さ・位置に強く依存する運動は、そのままでは直接表せません。その場合は運動をより単純な区間に分けるか、微積分を使う必要があります。

例題で確認

ある車が静止した状態から出発し、一直線上を 2 m/s22\ \mathrm{m/s^2} の加速度で 5 s5\ \mathrm{s} の間加速します。終速度と変位を求めなさい。

ここで、わかっている値は次のとおりです。

u=0,a=2 m/s2,t=5 su = 0,\quad a = 2\ \mathrm{m/s^2},\quad t = 5\ \mathrm{s}

まず終速度を求めます。

v=u+at=0+(2)(5)=10 m/sv = u + at = 0 + (2)(5) = 10\ \mathrm{m/s}

次に変位を求めます。

s=ut+12at2s = ut + \frac{1}{2}at^2 s=0+12(2)(52)=25 ms = 0 + \frac{1}{2}(2)(5^2) = 25\ \mathrm{m}

したがって、55 秒後の車の速さは 10 m/s10\ \mathrm{m/s}、進んだ距離は 25 m25\ \mathrm{m} です。

この例は単純ですが、実際の解き方の流れをよく示しています。つまり、何がわかっているかを整理し、それに合う式を選び、必要な変数だけを解けばよいのです。

よくある間違い

速度と加速度を混同する

速度は位置がどれだけの速さで変化するかを表します。加速度は速度がどれだけの速さで変化するかを表します。この役割を取り違えると、たいてい式の選び方を最初から間違えます。

符号の取り方を無視する

向きは重要です。上向きを正とするなら、自由落下での下向きの加速度は負でなければなりません。符号を間違えると、数値の大きさはもっともらしく見えても、物理的には誤った答えになります。

与えられた情報に合わない式を使う

時間が与えられていないなら、v2=u2+2asv^2 = u^2 + 2as が最もすっきりした選択になることが多いです。余計な未知数を増やす式を使うと、不要に計算が複雑になります。

距離と変位を同じものとして扱う

これらの式での ss は距離ではなく変位です。向きが途中で変わる場合、この違いは特に重要です。

運動方程式はどこで使われるか

これらの公式は、力学の基礎、車両の運動、水平成分と鉛直成分に分けた投射運動、自由落下の問題などでよく使われます。特に、ニュートンの運動法則やエネルギーの方法を持ち出す前に、運動そのものを直接記述したい段階で役立ちます。

また、物理的な理解を確かめるよいテストにもなります。どの変数が不足していて、どの式ならそれを含まずに済むかがわかれば、問題はたいていずっと解きやすくなります。

次にやってみること

例題の数値を1つだけ変えて、自分で解いてみましょう。たとえば加速度を 3 m/s23\ \mathrm{m/s^2} にしたり、時間を 4 s4\ \mathrm{s} にしたりして、計算する前に何が起こるか予想してみてください。自分の数値で別の等加速度運動の問題を試したいなら、GPAI Solverで似た問題を解いてみましょう。

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