多項式の因数分解とは、多項式を積の形に書き換えることです。たとえば、x25x+6x^2 - 5x + 6(x2)(x3)(x - 2)(x - 3) と因数分解できます。式の値は同じですが、因数分解した形のほうが、解いたり、簡単にしたり、意味を読み取ったりしやすいことがよくあります。

多項式の因数分解のやり方を知りたいなら、基本はシンプルです。まず共通因数をくくり出し、そのあとで残った式がよくあるパターンに当てはまるかを確認します。

因数分解でわかること

因数分解した形にすると、展開形では見えにくい構造がはっきりします。もし

x25x+6=(x2)(x3),x^2 - 5x + 6 = (x - 2)(x - 3),

なら、零点はすぐに読めます。x=2x = 2 または x=3x = 3 です。これは方程式を解くとき、グラフの xx 切片を求めるとき、有理式を簡単にするときに重要です。

この近道が使えるのは、式が実際に積の形で書かれている場合です。展開形のままでは、零点を直接読み取ることはできません。

まず最大公約因数を確認する

パターンを試す前に、すべての項に共通する数、文字、またはその両方があるかを確認します。これは最も速い因数分解の手順で、見落とすとその後がかえって難しくなることがよくあります。

たとえば

6x2+9x6x^2 + 9x

では、どちらの項にも 3x3x が共通しているので、まずそれをくくり出します。

6x2+9x=3x(2x+3)6x^2 + 9x = 3x(2x + 3)

これは整数の範囲では、すでにこれ以上因数分解できません。

よくあるパターン

多項式の因数分解は、式の形に気づくとぐっと扱いやすくなります。

三項式

たとえば

x2+bx+c,x^2 + bx + c,

のような三項式では、掛けて cc、足して bb になる2つの数を探します。先頭の係数が 11 のときに使いやすい基本的な方法です。

平方差

もし

a2b2,a^2 - b^2,

という形なら、

(ab)(a+b).(a - b)(a + b).

と因数分解できます。これは展開すると真ん中の項が打ち消し合うからです。

たすきがけ・グループ分け

4項の多項式では、項を組に分ける方法が役立つことがあります。各組を因数分解したあとに、同じ二項式が共通因数として現れる場合にだけ使えます。

例題:2x2+7x+32x^2 + 7x + 3 を因数分解する

この例では、先頭の係数が 11 ではない三項式を扱います。

2x2+7x+3.2x^2 + 7x + 3.

まず、先頭の係数と定数項を掛けます。

23=6.2 \cdot 3 = 6.

次に、掛けて 66、足して 77 になる2つの数を探します。その数は 6611 です。

この2つの数を使って真ん中の項を分けます。

2x2+7x+3=2x2+6x+x+3.2x^2 + 7x + 3 = 2x^2 + 6x + x + 3.

項を組に分けます。

(2x2+6x)+(x+3).(2x^2 + 6x) + (x + 3).

それぞれの組で因数分解します。

2x(x+3)+1(x+3).2x(x + 3) + 1(x + 3).

すると、共通する二項式が現れます。

2x2+7x+3=(2x+1)(x+3).2x^2 + 7x + 3 = (2x + 1)(x + 3).

展開して確認します。

(2x+1)(x+3)=2x2+6x+x+3=2x2+7x+3.(2x + 1)(x + 3) = 2x^2 + 6x + x + 3 = 2x^2 + 7x + 3.

この手順でうまくいく整数の組が見つからない場合、その多項式は別の形で因数分解されるか、整数ではきれいに因数分解できない可能性があります。

多項式の因数分解でよくあるミス

  1. 最大公約因数を見落とすこと。4x28x4x^2 - 8x の完全な因数分解は 4x(x2)4x(x - 2) であり、2x(2x4)2x(2x - 4) のままではありません。
  2. 間違ったパターンを無理に当てはめること。たとえば a2+b2a^2 + b^2 は、実数の範囲では平方差ではありません。
  3. 符号を落とすこと。符号を1つ間違えるだけで、真ん中の項はすぐに変わってしまいます。
  4. 確認を忘れること。因数分解は、展開して元の多項式に正確に戻ることで初めて確定します。

因数分解を使う場面

因数分解が特に役立つのは、次のようなときです。

  1. 多項式方程式を解く
  2. 有理式を簡単にする
  3. 多項式のグラフの xx 切片を求める
  4. あとの代数や微積分の計算の前に式を書き換える

使う方法は多項式によって異なります。整数の範囲できれいに因数分解できる式もあれば、より大きな数の範囲でしか因数分解できない式もあり、そもそもこれ以上単純な形に分けられない式もあります。

似た問題に挑戦してみよう

x29x+20x^2 - 9x + 20 を因数分解してみましょう。まず、掛けて 2020、足して 9-9 になる2つの数は何かを考え、そのあと自分の答えを展開して確かめてください。

別の解き方と比べたいなら、手で展開して確認したあとで、ソルバーに自分の解答を入力して比べてみるのもよいでしょう。

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