節点法によるトラス解析は、各節点で力のつり合いを順に考えることで、トラス部材それぞれに生じる力を求める方法です。標準的な静力学モデルでは、トラスは平面構造で、部材はピン結合された二力部材、外力は節点にのみ作用すると考えます。その条件のもとでは、各節点で
を満たさなければなりません。
これが基本的な考え方です。構造全体を一度に解くのではなく、小さなつり合い問題に分けて、節点ごとに解いていきます。
節点法でわかること
トラスの各部材は、その部材軸の方向にしか力を伝えません。この理想化モデルでは、部材は梁や剛接フレームのように節点で曲げに抵抗しません。
そのため、作業の流れは短くまとめると次のようになります。
- トラス全体のつり合いから支点反力を求める。
- 未知の部材力が高々2つの節点を選ぶ。
- 傾いた部材の力を成分に分解し、 と を適用する。
- 次に解ける節点へ進む。
多くの学生は、最初に未知の部材力をすべて引張力と仮定します。それで問題ありません。計算結果が負になった場合、その部材は実際には圧縮力を受けています。
節点法が使える条件
前提条件は重要です。節点法が使えるのは、節点がピンとしてモデル化され、荷重と反力が節点に作用し、トラス全体が静的平衡にある場合です。
部材の長さ方向に分布荷重がかかっている場合や、構造が剛接フレームのように振る舞う場合には、この方法だけでは適切なモデルになりません。
計算例:単純な三角トラス
節点 と に支点があり、上部に節点 をもつ対称な三角トラスを考えます。 には下向きの荷重 が作用しています。 はピン支点、 はローラー支点とし、部材 と はそれぞれ水平な下弦材 に対して の角度をなすものとします。
荷重は中央に作用しているので、対称性から支点反力は
となり、 です。
では節点 から始めます。ここでは未知の部材力は2つだけで、対称性からその大きさは等しいとわかります。その大きさを とします。
節点 では、2本の斜材の鉛直成分が下向き荷重 とつり合わなければなりません。
したがって
となります。
向きが重要です。節点 を支えるには、斜材は節点を押す必要があります。したがって、 と はどちらも圧縮で、その大きさはそれぞれ です。
次に節点 に移ります。 の圧縮力の水平成分は
です。
節点 では、この水平成分を部材 がつり合わせる必要があるので、
となります。
は節点を引っ張る向きに作用するので、引張です。
したがって、各部材力は
となります。
この例は、節点法の全体像をよく示しています。まず支点反力を求め、解ける節点を選び、2つのつり合い式を書き、最後に答えの符号や向きから引張か圧縮かを判断します。
トラス解析でよくあるミス
最も多いミスは、未知数が多すぎる節点から始めてしまうことです。平面トラスでは、各節点から得られる独立なつり合い式は2本だけなので、未知の部材力が3つある節点は通常最初には解けません。
もう1つよくあるミスは、支点反力を飛ばしてしまうことです。反力が間違っていれば、その後に求めるすべての部材力も間違ってしまいます。
また、負の答えの読み取りを誤る学生もいます。一貫した符号規約を使っていれば、負の値は通常、最初に仮定した状態と逆であることを意味します。
最後の大きなミスは、トラスとしてモデル化されていない構造に節点法を使うことです。梁や剛接フレームは曲げモーメントを負担できるため、別の解析法が必要です。
節点法はどこで使われるか
節点法は、荷重が構造内をどのように伝わるかを学べるため、静力学の授業でよく扱われます。また、単純な屋根トラス、橋梁、そのほかのピン結合構造の手計算チェックにも役立ちます。
より複雑な実務では、通常はソフトウェアで構造全体を解析します。それでもこの方法が重要なのは、荷重経路や部材力の符号に対する直感を養えるからです。
類題に挑戦してみよう
トラスの形状はそのままにして、上部荷重を から に変えてみてください。形状が同じで、モデルも線形静力学のままであれば、各部材力は同じ倍率で変化します。
さらに一歩進めたいなら、対称でないトラスを考え、支点反力を求めたあとで最初にどの節点が解けるかを判断してみてください。