植物細胞と動物細胞の違いを問う問題は、たいてい3つの見える手がかりに注目すれば解けます。植物細胞には細胞壁があり、多くの植物細胞には葉緑体があり、さらに植物細胞には大きな中央液胞が1つあることが多いです。動物細胞にも核、細胞膜、ミトコンドリアなどの真核生物の細胞小器官はありますが、この組み合わせはもちません。
すばやく見分けたいなら、形より先に構造を確認しましょう。四角っぽい見た目は参考になりますが、細胞壁や葉緑体のほうがはるかに強い手がかりです。
植物細胞と動物細胞の違いをひと目で確認
| Feature | Plant cell | Animal cell |
|---|---|---|
| Cell membrane | Yes | Yes |
| Nucleus | Yes | Yes |
| Mitochondria | Yes | Yes |
| Cell wall | Yes | No |
| Chloroplasts | In many plant cells | No |
| Vacuole | Often one large central vacuole | Usually smaller vacuoles |
| Typical shape | Often more fixed or box-like | Often more flexible or irregular |
植物細胞と動物細胞の共通点
植物細胞と動物細胞は、どちらも同じ基本的な真核細胞のつくりをしています。どちらもDNAを保存し、タンパク質を合成し、物質の出入りを調節し、食物から使えるエネルギーを取り出す必要があります。
そのため、どちらの細胞にも核、細胞質、細胞膜、リボソーム、小胞体、ゴルジ体、ミトコンドリアといった基本的な構造があります。この比較は、どちらの細胞が「優れているか」を考えるものではありません。異なる役割に適応した2種類の真核細胞を比べているのです。
植物細胞と動物細胞を分ける3つの重要な違い
細胞壁
植物細胞には、細胞膜の外側に細胞壁があります。これによって細胞はより強く支えられ、かたく一定の形を保ちやすくなります。
動物細胞には細胞壁がありません。外側の境界は細胞膜で、こちらはより柔軟です。
葉緑体
多くの植物細胞には葉緑体があり、そこで光合成が行われます。葉緑体によって、植物は光エネルギーを化学エネルギーに変えることができます。
動物細胞は光合成をしないため、葉緑体をもちません。
ここで大切なのは条件です。すべての植物細胞に葉緑体があるわけではありません。たとえば多くの根の細胞は、ふつう光に当たらず光合成もしないので、葉緑体をもたないことが多いです。
液胞
植物細胞には、大きな中央液胞が1つあることがよくあります。ここには水や溶けた物質がたくわえられ、細胞を支える内部の圧力を保つのにも役立ちます。
動物細胞にも液胞はありますが、ふつうはより小さく、見た目でもそれほど目立ちません。
植物細胞と動物細胞でつくりが違う理由
植物は自分で食物をつくり、その場に固定されて生きるため、多くの細胞が支持、貯蔵、光合成に適したつくりになっています。細胞壁は支持に役立ち、葉緑体は食物生産に役立ち、大きな液胞は貯蔵や圧力の維持に役立ちます。
一方、動物はほかの生物から食物を得て、曲がる・動く・形を変える組織を必要とすることが多いです。そのため、かたい細胞壁よりも柔軟な外側の境界のほうが適しています。
例題:細胞の種類を見分ける方法
顕微鏡で2つの細胞を見ていて、どちらが植物細胞か判断しなければならないとします。
細胞Aには厚い外層があり、内部にいくつかの緑色の粒が見え、さらに内部の大部分を占める大きく透明な領域があります。
細胞Bには薄い外側の境界しかなく、緑色の粒は見えず、内部はより不規則で、大きな1つの貯蔵領域もありません。
細胞Aは植物細胞である可能性が高いです。厚い外層は細胞壁、緑色の粒は葉緑体、大きく透明な領域は大きな中央液胞を示していると考えられます。
細胞Bは動物細胞である可能性が高いです。植物細胞を強く示す構造を欠いているからです。
このタイプの問題では、まず見える構造を確認し、そのあとで細胞の種類に当てはめるのが最も確実です。
植物細胞と動物細胞の問題でよくあるミス
すべての植物細胞に葉緑体があると思ってしまう
これは非常によくあるミスです。多くの植物細胞には葉緑体がありますが、ないものもあります。たとえば根の細胞なら、葉緑体が見られないことがあります。
細胞壁が細胞膜の代わりになると思ってしまう
そうではありません。植物細胞には両方あります。細胞壁が外側にあり、そのすぐ内側に細胞膜があります。
形だけで判断してしまう
植物細胞は長方形っぽく見えることが多く、動物細胞は丸みがあったり不規則に見えたりすることが多いです。しかし、形だけでは自信をもって答えるには不十分です。よりよい判断材料は構造です。
この比較が生物で出てくる場面
植物細胞と動物細胞の比較は、生物基礎の導入、顕微鏡での識別問題、そして構造と機能の関係を学ぶ単元でよく出てきます。また、光合成、膜輸送、細胞内の水分バランスといった後の内容を理解するうえでも役立ちます。
似た生物の比較にも挑戦してみよう
ラベル付きの細胞図を1つ用意して、次の3つを順番に確認してみましょう。
- 細胞壁はあるか?
- 葉緑体はあるか?
- 大きな中央液胞が1つあるか?
このパターンに当てはまるなら、その細胞は植物細胞である可能性が高いです。そうでなければ、動物細胞のモデルと比べて、どの共通の細胞小器官があるかを確認しましょう。
自分でも比べてみたいなら、cell membrane がどのように物質輸送を調節するか、あるいは photosynthesis がどのように葉緑体に依存しているかとあわせて見てみましょう。