物質の状態とは、物質がとりうる物理的な形のことです。固体、液体、気体、そしてプラズマがあります。大まかに言えば、固体は形と体積を保ち、液体は体積を保つが容器の形に従い、気体は広がって容器を満たし、プラズマは電荷をもつ粒子からなる気体に似た状態です。
これらは物質の相とも呼ばれます。物質が状態を変えても、化学的な正体は変わりません。変わるのは、粒子どうしの間隔、粒子の運動、そして粒子間にはたらく相互作用の強さです。
物質の状態を決めるもの
粒子レベルで見ると、それぞれの状態は運動と引力のつり合いが異なります。粒子が強くその場に保たれていれば、その物質は固体のようにふるまいます。粒子が近くにとどまりつつ互いにすべり合えるなら、液体のようにふるまいます。自由に動いて広がるなら、気体のようにふるまいます。
重要なのは温度だけではなく圧力もです。ある条件で安定な状態でも、別の条件では変化することがあります。
固体・液体・気体・プラズマの説明
固体は形と体積を保つ
固体では、粒子は密に詰まっていて、互いに対してほぼ決まった位置にあります。それでも粒子は動いており、その多くは振動です。だから固体は形も体積も保ちます。
液体は体積を保つが形は保たない
液体では、粒子はまだ互いに近くにありますが、互いの間を動いて通り抜けることができます。だから液体はほぼ一定の体積を保ちながら、容器の形に従います。
気体は容器全体に広がる
気体では、粒子はずっと離れていて、容器の中を自由に動きます。ふつうの条件では、気体は自分自身の形も体積も保ちません。利用できる空間いっぱいに広がります。
プラズマは電荷をもつ粒子を含む
プラズマは、しばしば電離した気体と説明されます。原子や分子から一部の電子が引き離されるのに十分なエネルギーが与えられると生じます。プラズマには電荷をもつ粒子が含まれるため、ふつうの中性の気体とは異なり、電場や磁場に応答します。
例題:氷・液体の水・水蒸気としての水
水は、どの状態でも物質が のままであるため、よい例です。正体は同じままで、粒子のふるまいだけが変わります。
氷は固体の水です。分子は規則的な構造の中に保たれているので、形を保ちます。
液体の水では、分子は互いに近くにあり続けますが、互いのまわりを動くことができます。そのため流れ、コップやボトルの形に従います。
水蒸気は気体状態の水です。分子どうしが十分に離れているため、試料は利用できる空間を満たすように広がります。日常会話では熱い水蒸気を「湯気」と呼ぶことがありますが、やかんの上に見える白い雲には、ふつう小さな液体の水滴も含まれています。
この例は、物理変化と化学変化の違いを示しています。融解や沸騰で新しい物質ができるわけではありません。試料は依然として水なので、変わるのは状態だけです。
状態変化はどのように起こるか
温度や圧力が変わると、物質はある状態から別の状態へ移ることがあります。
- 融解: 固体から液体
- 凝固: 液体から固体
- 気化: 液体から気体
- 凝縮: 気体から液体
- 昇華: 固体から気体
- 凝華: 気体から固体
学校で扱うような通常の圧力では、加熱すると一般に粒子はより自由に動ける状態へ向かいます。たとえば固体から液体、液体から気体です。ただし、圧力によって結果は変わることがあります。だから相図には温度と圧力の両方が必要です。
物質の状態についてのよくある誤解
状態変化と化学変化を混同する
氷が溶けて水になっても、それは化学反応ではありません。分子は のままです。
固体の粒子は動かないと思ってしまう
実際には動いています。固体では、試料の中を自由に動き回るのではなく、決まった位置のまわりで主に振動しています。
気体には体積がないと思い込む
気体の試料も体積を占めます。大事なのは、容器の大きさが変えられるとき、気体は自分自身の一定の体積を保たないという点です。
プラズマを単なる「とても高温の気体」と考える
高温でプラズマが生じることはありますが、本質的な違いは電離です。プラズマには電荷をもつ粒子が含まれているため、ふるまいが異なります。
化学でこの考え方を使う場面
物質の状態は、化学の早い段階で登場します。これは、加熱曲線、状態変化、気体のふるまい、粒子モデル、実験での観察など、多くの後の内容の土台になるからです。
この概念は化学の授業の外でも重要です。なぜ液体は注げるのか、なぜ気体は液体より圧縮しやすいのか、なぜ適切な条件では水蒸気から直接霜ができるのか、そしてなぜ雷や恒星にプラズマが関わるのかを説明する助けになります。
理解をすばやく確かめる方法
1つの物質について、各状態で同じ3つの質問をしてみましょう。
- その物質は自分の形を保つか。
- その物質は自分の体積を保つか。
- 粒子はどれくらい自由に動いているか。
氷、液体の水、水蒸気についてこの3つに答えられれば、たいていはより発展的な内容に進むのに十分な理解ができています。
似た例で試してみよう
二酸化炭素で自分なりの例を考えてみましょう。ドライアイス、気体の二酸化炭素、そして一方が他方に変わる条件を比べてみてください。これは、単なる加熱だけでなく、温度と圧力の両方を考える練習になるので、次の一歩として適しています。